現役医療者の視点

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小学校の頃の性教育が草食男子を作っている?

ラジオ番組の中で、コメディアンで俳優のきたろうさんが、興味深い仮説を紹介していました。いつものように、番組ホスト、大竹まことさんが突っ込みを入れ、よき理解者であるアシスタントの壇蜜さんが、きたろうさんをサポートするという展開でしたが、きたろうさんの仮説は、立証できるかどうかはともかく、傾聴に値すると思います。

ポッドキャストを文字起こししました。文化放送さん、すみません。

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大竹まこと ゴールデンラジオ! 大竹紳士交遊録5月2日 水曜

 

きたろう「俺はね、とうとう2週間、もう、研究に研究を重ねて、今日、発表します」

壇蜜「なんでしょう、先生」

きたろう「仮説 これはね、小学生の頃の性教育が草食男子を作っている」

大竹「ほー、現代の……」

きたろう「……という仮説」

壇蜜「先生の仮説」

きたろう「これを立証するがために、いろんな人に聞いたり、まあ、近くの男性に聞いて……、俺たちの頃は、性教育なんかなかったでしょう 小学校の頃……」

大竹「チラッとあったけど、ないって言っても等しいね」

きたろう・大竹「女の子だけを集めてとか」

壇蜜「そうですね」

きたろう「で、その仮説を立証するためにですね、ちょっと調べたら、小学校3年生で、男性器と女性器の絵があって、機能的に、こういうふうになって、子供が生まれるというような性教育があって、で、この性教育は、小学校3年生ったら エロちくっな部分とか、男性としても、女性を抱きたいとか、そういう感情を持たない時に、そういう教育されたときに、男性は、どうなるんだろうか? もっと、愛とか、抱きたいとか、エッチしたいとかいう気持ちがない前に、そういう教育がなされて、男性としてちゃんと成長していけるのかなと思って、そういう仮説を立てたわけね。どうだ、この仮説に対しては?」

大竹「ま、学者でもなんでもないよな」

きたろう「なんでもないよ、仮説、好きなんだ」

壇蜜「先生の見解」

きたろう「仮設住宅、大変だよ」

大竹「先生とかいうから、図に乗るんだよ」

壇蜜「だめですか? きたろう先生の……」

大竹「あたりまえだよ。ただのコメディアンだから……」

きたろう「でね、この仮説は、相当素晴らしい、と思ったわけよ、要は……」

大竹「誰かが言ったんじゃないんだ、自分で思ったんだ。この仮説は相当素晴らしいと、自分で思ったんだ」

壇蜜「ふふふっ、いいのできたと」

きたろう「ところがですね、小学生の時の性教育というのは、もう、てんでんばらばらで、各学校によって違って、してないところも多い。で、草食男子と呼ばれるような世代の人に聞いても、性教育はなかった という人も多いんだよね」

大竹「じゃあ仮説は成り立たない」

きたろう「仮説が成り立たないんだよ、で、困っちゃってんだ」

壇蜜「なかったことはないと思います。ただ、教えてもらったけれども 自分の記憶にはない、ということだと思う……」

きたろう「あっ、そうか、意外とすごいな……」

大竹「でも、あれじゃないの、なんか、いまだにおしべとめしべが、みたいな……」

きたろう「そんなことを、教せえてるとこなんかないよ、おしべとめしべ、なんてみたいな10年、50年前くらい……」

大竹「そうかい、いや、いや、いや 聞いたことがあるよ。そんなこと 俺は間違っているかもしんないけども、実際に、男と女じゃなくて、……

きたろう「小学校3年生の時に、まあ、具体的にいえば 挿入までのことを先生が教せえて、エロティックな気分がないときに、そのことを教せえられたら、なんか性に対しての なんか、もやもや……」

大竹「おまえ、小年生3年生の時には エロティックで、じゃなかったんだ」

きたろう「全然、勃起さえ、中学1年生まで知らなかった」

大竹「ああ、そうですか、わかりませんけど、個人差がある」

きたろう「個人差がある」

大竹「だから、個人差があるから」

きたろう「おまえ、3年生の時には性的なことを感じてた?」

大竹「いや、わかんないけど、おぼえてない」

きたろう「4年生くらいから? ぎりぎり……」

大竹「いや、だから、仮説の大本が、小学校3年生の時に、性のことに、とっても敏感じゃなかったっていう、それは、お前だけの話かもしんないじゃん」

壇蜜「あー、あー」

きたろう「それを言われちゃあ、困っちゃった」

大竹 「小学校3年でも、性に関して 目覚めたことは、たくさん……」

壇蜜「なんか、お兄ちゃんやお姉ちゃんがいたりすると、ちょっと早い子もいますけどね」

大竹「3年生っていったら、9才、10才だろ、だったら当然、おまえが、めちゃっくちゃ奥手だっただけじゃないの? 勃起が中1なんて、おまえ遅えよ、そんなの」

きたろう「そうかね」

大竹「そうかねじゃねえ、お前」

きたろう「そうかね 個人差があるっていうのがね」

大竹「だから、個人差がある 草食系の……、論理の根幹がなりたってねえじゃないか、お前の話だもん。そこに統計がない、お前の話じゃ」

きたろう「仮説っていうのは、こういうところから生まれる、正しいかどうかわからない……」

大竹「そうだけど、立証していかなきゃならない」

きたろう「だから、立証できない、なぜかというと、意外と、性教育が、実態がはっきりしない いろんなところを調べても、はっきりしないんだよ」

大竹「わからないし、しかも、自分の同世代でも その時、性に目覚めてましたか? 私はまだ奥手で、目覚めていませんでしたけど、みたいな、まだ、その統計だって取らなくちゃだめじゃないか、お前一人の話だもん」

きたろう「小学校5年生くらいで、おちんちんが大きくなって、「お母さん おちんちん大きくなちゃったんだけど」というような幼い子供もいるわけ、まったく」

大竹「おまえだろう、だからそれ」

きたろう「俺は、だから中1で大きくなった」

大竹「だからぁ」

壇蜜「ゆっくり、ゆっくり……」

 

(中略) 

 アナウンサー太田さんの子供の頃の話

 

壇蜜「先生、出直してきましょう。手伝います、わたし」

きたろう「ふふふっ、かっ、かっ」

大竹「先生、根本が崩れて……」

 

(中略)

 壇蜜さんは早漏を茶柱だと思っている、

 大竹さんは遅漏、きたろうさんは早漏、

 斉木さんは……の話

 

壇蜜「さぁ、ここでお時間です、きたろうさん」

大竹「(いったい)何の話だ、どうでもいい……」

きたろう「だから、こういう仮説の話」

大竹「仮説なんか、はなから、ぜんぜん成り立ってねえじゃないか」

壇蜜「え、仮説はね、成り立たなくてもしょうがない、仮説ですから」

きたろう「そうだ、ね」

大竹「しょうがなくてもさ、ラジオでこうやって発表するからにはだよ、検証するすべも、何にもない」

壇蜜「代わりに私が、助手として、すいませんでした」

大竹「いやいや、本当に謝れよ、お前も、そんなの、だって間違ってるよ、データのない仮説だから、データを取れよ」

壇蜜「先生、2週間、ちょっと頑張ってきてください」

きたろう「仮説はね」

壇蜜「では、この先、先生は、2週にわたって他のお仕事のためにお休みです。来週は、ピンチヒッターとして、噂の斉木しげるさんがご登場です」

大竹「一生、休んでろよ、お前」

 

 

きたろうさんの仮説は、証明できるかどうかではなく、提起されたことが重要です。現在の性に関係する諸問題が、性教育で解決できるのか? 予想外の結果をもたらすことはないのか? 他に方法はないのか? 有識者たちの発言にあるような、海外ではこうしている、日本は遅れている、ではなく、幅広い視点が貴重です。

ヒトの特徴として、性欲が目覚める時期に、精神と身体生理のアンバランス、葛藤が生じ、各個人がそれぞれ、ある程度克服する過程を経て大人になります。成長には、まさに個人差があって、うまく克服できない人も必ずいます。教育によって導くことができるのか、私は懐疑的です。本来、地球上の動物は、精神に左右されることなく、身体生理の欲求のままに生殖活動を行うことで子孫を残します。

 

地球上の歴史で、生殖という複雑系現象の連続により、私たちが存在します。些細なきっかけが、将来、どのような影響を及ぼすか、人間の能力では予想できません。その自覚のない有識者の発言は信頼できません。

その時代の問題点は、その時代を生きている人には、正しくわからないものです。

 

 

追記)

障害者に対する強制的不妊手術について、大手新聞社の中には、過去の記事を探られては困るのか、積極的な報道を控えているところもありますが、当時の有識者らは、性欲が目覚める前の方が良いだろうと考え、9歳、10歳の少年少女にも不妊手術が行われました。障害者教育にかかわる当時の教師らも異論は唱えませんでした。 

 

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