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現役産科医の視点

生命誕生の現場、産科医の視点から

「同性婚で親になる」も認める社会

 コメンテーターなどで知られるタレントの一ノ瀬文香さんと女優の杉森茜(28)さんが、今年419日に都内で挙式・披露宴をすることを発表しました。女性同士の挙式として注目が集まる中、2人揃って会見を行う幸せな様子が公開されています。日本では法的な同性結婚は認められておらず、多くの困難も予想されますが、二人の笑顔には一歩を踏み出した清々しさを感じます。

会見では「同性のカップルはいっぱいいるけど、まだまだ世間の理解はあまりなく、ほとんどが内緒にしている。内緒にしたままでは何も進まない。婚姻もできないので、できるようにしたい。そのためには可視化が必要だと思った」と、公正証書を作成して、財産分与など結婚にまつわるすべての事柄を書面にして、役所に届け出る予定とのことです。 子供については「養子」を考えているようです。

同性愛指向の人は、人間の歴史と同じ太古から一定の割合で存在したと考えられ、歴史上の人物も数多く同性愛の逸話が伝わっています。社会制度、家族制度、宗教などが成立する過程で、同性愛は疎外、隠ぺいされてきましたが、もはや、男女の夫婦に限定された家族制度が成り立たなくなり、同性婚も容認されつつあります。

もし仮に今、30代の未婚男女に、相手の性別は問わないから生涯の伴侶を必ず選ぶこと、というルールを課したなら、かなりの人が同性を相手に選ぶと思われます。私の知る、ある程度の経済力を持った独身女性(看護師・医師)らも、「今さら男なんて考えられない」、「相手はともかく、家族関係がついてくるのは……」など、もし社会的な縛りがなければ、このまま一人か、同性で気の合う人と暮らしたいと言います。女性が男性に媚びない時代です。

もはや、理想的な家族制度の継続だけでは日本社会の維持は困難です。日本人が、これまでの道徳観の延長、法律規制の中でしか考えられなければ、日本社会はやがて崩壊しかねません。まずは、全ての可能性を本質から見直し、多様性を受け入れ、守らなければいけない事の優先順位を考える必要があります。今回、会見したお二人は、苦労もあるでしょうが可視化の挑戦を続けて、後世に1つのスタイルを示して欲しいと思います。

チョコレートドーナツDVDが発売・レンタル中)という、同性愛カップルが育ての親になろうとする、実話に基づいた映画が話題になりました。子供にとって親とは何か? 家族制度が成立しなくなりつつある現在、教えられる点の多い映画ドラマでした。

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